人工皮膚を模したジェルに毒液を注入するミツバチの針の側面を、毎秒300フレームの高速撮影で捉えた映像(記事では原動画を2倍速で再生)。微細なピンセットで分離した針の一部を挿入すると、針の内部…
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人工皮膚を模したジェルに毒液を注入するミツバチの針の側面を、毎秒300フレームの高速撮影で捉えた映像(記事では原動画を2倍速で再生)。微細なピンセットで分離した針の一部を挿入すると、針の内部にある一対の『ランセット』が前後に往復運動し、自らモデル皮膚の深部に食い込む。実験に用いた人工皮膚は毒液を吸収せず内側に引き込まないため、注入された毒液が表面に押し出された。(Ramirez-Esquivelら、2026年/PNAS提供)
ミツバチの働きバチは刺した後、飛び去る際に針と針に付随する一部の体組織を自ら切り離す。この切り離された針が自ら皮膚に深く食い込み毒を注入する機械的な仕組みが詳細に解明された。オーストラリアのマッコーリー大学のポスドク研究者フィオレラ・ラミレス=エスキベル氏らの研究チームは、高速撮影と3Dモデルを活用し、ミツバチの針が体から離れた後も毒を注入し続ける原理を明らかにし、その成果を12日(現地時間)に国際学術誌『米国科学アカデミー紀要(PNAS)』に発表した。
働きバチは人や動物を刺した後、飛び去る際に針、毒嚢、筋肉や神経組織の一部を自ら切り離す『自切(autotomy)』を行う。残された針は蜂の体と繋がっていない状態でも皮膚にさらに深く食い込み毒を注入し続ける。ミツバチの針内部の弁構造は1910年代から知られていたが、この構造が実際にどのように圧力を生み出して毒を注入するかは明確にされていなかった。
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