
アナトリア、コーカサス、イランの岩の多い山腹に生える低木性のサクラ属。葉裏は銀白色の毛で覆われ、春のピンクの花が山地のハチに早い餌を与える。
Prunus incanaは、アナトリアの内陸部と東部、コーカサス、イランの岩がちな石灰質の山腹に生える低木である。ヤナギの葉を思わせる細い葉の裏面は、白っぽいフェルト状の毛に覆われている。ピンクの花は展葉と同時に咲き、ほかの野生のサクラ類と同様に開いた構造で、ミツバチが作業しやすい花である。
標高に応じて4月~5月に咲き、高所では6月初めにずれ込むこともある。山岳地帯では、春に最初に咲く木本の蜜源の一つである。
この種の花蜜・花粉生産量に関する詳しい測定は見つからなかった。評価は属の一般的な特徴に基づく。単独で流蜜をつくることはないが、春の発育に寄与する。
乾燥や石の多い土壌に強いため、浸食された斜面の植林や蜂場周辺の植栽に適した在来種である。小さな赤い実は鳥の餌にもなる。