カクゴウイルス(ミツバチ)

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⚠️ 重要:このページの情報は一般的な参考情報であり、診断や治療に代わるものではありません。確定診断には必ず獣医師に相談するか、認可された検査機関で検査を受けてください。薬剤は承認された製品のみを、添付文書と法定の休薬期間に従って使用してください。届出伝染病が疑われる場合は、家畜保健衛生所に連絡してください。

カクゴウイルスは、日本でスズメバチを攻撃した門番蜂の脳から見つかったと報告されたウイルスです。遺伝的にはチヂレバネウイルス(DWV)とほぼ同じで、現在ではその系統のひとつとみなされています。養蜂家にとっての意味ははっきりしています。独自の症状も治療薬もなく、DWVと同様にバロアダニの防除によって管理します。

どんなウイルスか

カクゴウイルスは2004年に日本の研究者によって報告されました。研究者たちは、スズメバチ(Vespa)を攻撃した門番蜂の脳からこのウイルスを見つけ、同じコロニーのおとなしい蜂からは見つからなかったと報告しました。名前は、「危険を引き受ける、心構えをする」という意味の日本語「覚悟」に由来します。

その後の遺伝子解析で、カクゴウイルスはチヂレバネウイルスと非常に高い(約98%の)類似性を示すことが明らかになりました。そのため現在では独立した病気ではなく、DWVの一系統(変異体)として扱われています。

攻撃性についての説

ウイルスが蜂を攻撃的にするという考えは興味深いものの、証明されてはいません。DWVはほかの蜂の脳にも存在することがあり、その後の研究ではウイルスと攻撃性の間に一貫した因果関係は示されませんでした。コロニーの攻撃性をこのウイルスのせいにする根拠はありません。

よくある誤解

  • カクゴウイルスに対する「自然の薬」や「ワクチン」はありません。そうした名目で売られている製品はまやかしです。
  • 女王蜂の産卵を減らす、幼虫の発育異常を起こすといった特有の影響は証明されていません。
  • 現場でカクゴウイルスをDWVと区別することはできません。区別は分子生物学的な検査でしかできず、実際にはその必要もありません。

養蜂家が巣箱で目にするもの

カクゴウイルスに特有の現場での症状はありません。見られるのはチヂレバネウイルスの症状です。

  • 縮れて短く、役に立たない翅をもつ若い蜂
  • 腹部が短く膨らみ、早死にする蜂
  • 蜂の体に付いたバロアダニ。穴の開いた蓋、蓋が取り除かれてむき出しになった蛹
  • 夏の終わりから秋にかけての急速な衰弱、冬の群の損失
翅が萎縮して縮れた働き蜂
チヂレバネウイルス:翅が短く縮れていて、蜂は飛べません。カクゴウイルスでも同じ症状になります。 写真:Xolani90 / Wikimedia Commons · CC BY-SA 3.0
巣枠の上の、翅が短く縮れた蜂
左に、健康な蜂にまじって翅が発育していない蜂がいます。こうした蜂が数匹見られるだけでも、バロアダニの寄生数が多いことが疑われます。 写真:APHA (National Bee Unit), Crown Copyright · Open Government Licence v3.0 (Crown Copyright)
翅の縮れた蜂の胸部にいるバロアダニ
翅の縮れた蜂の胸部にいるバロアダニ。ウイルスを蜂児と成蜂に運ぶ主な要因はこのダニです。 写真:Stefan de Konink / Wikimedia Commons · CC0
コロニーに過度な攻撃性が見られたら、まずよくある原因を確かめましょう。無王状態、蜂の遺伝的性質、蜜源の不足、盗蜂、暑く荒れた天候、巣箱を荒らす動物などです。

確認方法

ウイルスは肉眼では見えず、カクゴウイルスとDWVの区別は分子生物学的な検査でしかできません。この区別で巣箱の管理が変わることはありません。本当に測るべきなのはバロアダニの寄生レベルです。アルコール洗浄法や粉砂糖法、または網底の下の計数トレイを使いましょう。

計数トレイに落ちたバロアダニ
網底の下の計数トレイ。数日間に落ちたダニの数から、コロニーのバロアダニ寄生数の見当がつきます。 写真:APHA (National Bee Unit), Crown Copyright · Open Government Licence v3.0 (Crown Copyright)
電子顕微鏡で見たチヂレバネウイルスの粒子
電子顕微鏡で見たチヂレバネウイルスの粒子。カクゴウイルスはこのウイルスの一系統で、診断は検査機関でしかできません。 写真:Benjamin Lamp, Angelika Url, Kerstin Seitz, Jürgen Eichhorn, Christiane Riedel, Leonie Janina Sinn, and Stanislav Indik, / Wikimedia Commons · CC BY-SA 4.0

どうすればよいか

  1. バロアダニを数える。翅の縮れた蜂が見られたコロニーでは、すぐに数えましょう。
  2. 要防除水準を超えていれば防除する。承認されたバロアダニ用の薬剤をラベルの指示に従って使います。有効成分のグループは、有機酸(シュウ酸、ギ酸)、チモールなどの精油成分、合成殺ダニ剤です。流蜜期や継箱(貯蜜箱)を載せている間は不適切な薬剤を使わず、同じ有効成分を使い続けないでください。
  3. 越冬蜂を守る。夏の終わりの防除は、越冬蜂が育つ前に終えておく必要があります。
  4. 弱った群を支える。餌と花粉が足りているか確認し、盗蜂を防ぐために巣門を狭めます。
  5. 毎年問題が繰り返すなら女王蜂を交換する。衛生行動が強く、おとなしい系統を選びましょう。

このウイルスに対して承認された薬はありません。抗生物質は効かず、蜂蜜に残留します。

予防

  • 一年を通してバロアダニの寄生レベルを定期的に確認し、暦だけでなく計数結果に基づいて対処しましょう。
  • 養蜂場のすべてのコロニーを同じ時期に処置しましょう。処置しない巣箱が1つあると、周りの群に再びダニがうつります。
  • 盗蜂や迷い蜂を減らし、弱った群や崩壊した群を養蜂場に放置しないでください。
  • 外部から蜂や女王蜂を入手するときは、健康状態のわかっている供給元を選びましょう。
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