花粉トラップ(蜂の巣箱)

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花粉トラップ(巣箱の部品)とは、巣箱の入り口、あるいは巣台と最下段の箱体の間に取り付け、蜂に穴あき板を通らせることで花粉を集める巣箱の構成部品です。正しく取り付ければ、トラップは巣箱にすき間なく収まり、他の出入り口はすべて閉じられ、雄蜂の出口は開いたままで、引き出しは巣箱を開けずに空にできます。トラップは巣箱の換気や蜂の出入りにも影響するため、群の状態に応じて取り付けます。

花粉トラップは巣箱のどこに取り付けるのか?

花粉トラップは、それが巣箱に入る唯一の経路になるように設置します。巣箱上の位置によって3つのタイプがあります。

位置取り付け方巣箱側での注意点
巣門前(フロントトラップ)巣門の前、巣門台の上に載せる両脇にすき間がないこと。巣門板は外す
巣台の代わり(ボトムトラップ)巣箱を持ち上げ、巣台の代わりか上にトラップを置き、その上に箱体を載せる巣箱の高さと傾きが変わる。元の下部巣門は閉じる
箱体の間または上部(トップトラップ)専用の出入り口を持つトラップを段の間に置く下部巣門は閉じる。蜂が新しい出入り口に慣れるまで時間がかかる

トラップは、使っている巣箱の型(ラングストロス、ダダンなど)の外寸に合ったものを選びます。寸法の合わないトラップでは蜂が縁のすき間から出入りしてトラップが働かないか、すき間が時間とともにプロポリスやろうで埋められてしまいます。

巣箱の下に取り付けたボトム型花粉トラップと引き出した引き出し
巣箱の下に取り付けたボトムトラップ:引き出しを巣箱の後ろから引き出して空にします。写真:APHA (National Bee Unit), Crown Copyright · Open Government Licence v3.0 (Crown Copyright)
ダダン式巣箱の段に取り付けたフロント型花粉トラップ
巣門に取り付けたフロントトラップ。トラップは巣箱の前面にすき間なく収まる必要があります。写真:Honorabl / Wikimedia Commons · CC BY-SA 4.0

花粉トラップはどんな部品でできているのか?

  • 穴あき板(グリッド):蜂が通り抜ける、約5 mmの穴が開いた板。通常は取り外したりスライドさせたりでき、トラップを外さずに作動を止められます。
  • 金網:板の下にある細かい金網で、落ちた花粉は通すが蜂は通さないもの。蜂が花粉を取り返すのを防ぎます。
  • 回収用引き出し:花粉がたまる、底が通気性のある引き出し。巣箱の後ろか前から引き出します。
  • 雄蜂の出口:雄蜂が外に出られるが戻れない、一方通行の脱出口。
  • 本体枠と雨よけ:トラップを巣箱に固定する木製またはプラスチック製の枠と、引き出しを雨から守る屋根。
花粉トラップの穴あき板、かき落とされた花粉、その下の金網
トラップの部品の拡大:穴あき板、かき落とされた花粉だんご、そして下にある、蜂が花粉に届かないようにする金網。写真:Matteogiusti / Wikimedia Commons · CC BY-SA 3.0

ボトム型花粉トラップの取り付け手順は?

  1. 時期を選ぶ:蜂が飛んでいる暖かい日の日中に作業します。外勤蜂の多くが外に出ているので、巣箱は落ち着いています。
  2. 巣箱を持ち上げる:箱体(と上の段)を巣台から外し、一時的に横に置いたシートか裏返した外ぶたの上に載せます。
  3. トラップを置く:トラップを巣台の代わりに、またはメーカーの説明どおりに巣台の上に置き、引き出しの向きを確認します。
  4. 箱体を載せる:箱体をトラップの上にすき間なく載せます。蜂をつぶさないよう、箱体はゆっくり滑らせて載せます。
  5. 他の出入り口を閉じる:元の下部巣門、上部巣門、内ぶたの穴、箱の割れ目を閉じる必要があります。開いた穴が1つでもあると、トラップは効かなくなります。
  6. 慣らしの状態にする:板を外すか開いた状態にしておき、蜂が数日かけて新しい出入り口に慣れるようにします。
  7. 作動させる:板を取り付け、引き出しを入れ、雄蜂の出口が開いていることを確認します。
トラップを付けた巣箱では、蜂が出入り口を探す習慣が変わります。最初の数日は巣門に蜂が滞留したり、トラップの外側を歩き回る蜂が見られたりしますが、たいていすぐに落ち着きます。滞留が続く場合は、しばらく板を開いた状態にしてください。

巣門型花粉トラップはどう取り付けるのか?

  • 巣門板やネズミよけ格子があれば外します。
  • トラップを巣門台に載せ、穴あき板が巣箱の前面にぴったり接するようにします。
  • 両脇と上にすき間がないことを確かめ、必要ならベルト、フック、ねじでトラップを固定します。
  • 巣箱に他の出入り口があれば閉じます。
  • 引き出しに雨が入らず、スムーズに引き出せることを確認します。
巣箱の前に取り付けた花粉トラップの穴あき板と蜂
巣箱の前面に取り付けたトラップの板:蜂が穴からしか入れないようにする必要があります。写真:Onésime / Wikimedia Commons · CC BY-SA 3.0
巣門型花粉トラップの花粉でいっぱいの引き出し
巣門トラップの、前に引き出した引き出し:巣箱を開けずに空にできることが、このトラップの最大の利点です。写真:Onésime / Wikimedia Commons · CC BY-SA 3.0

花粉トラップは巣箱の働きにどう影響するのか?

  • 換気:穴あき板は巣門からの空気の流れを減らします。暑い日には蜂が巣門に滞留することがあります。必要なら内ぶたから追加の換気を行いますが、その開口部は蜂が通れない金網でふさいでおきます。
  • 出入り:流蜜の盛んな時期には板の前が渋滞します。強い群には板の面積が広いトラップが向いています。
  • 雄蜂:出口がないと雄蜂は中や板の上に取り残され、死んだ雄蜂が穴をふさぎます。
  • 巣台とバロア用トレー:ボトムトラップを取り付けると、バロア計数用トレーや網底が使えないことがあります。バロアのモニタリングは、トラップを止めている期間に行います。
  • 運搬:移動養蜂では、トラップ付きの巣箱を運ぶ前に板と引き出しを固定するか、トラップを外します。

花粉トラップはいつ外すのか?

トラップは、花粉が豊富な時期に、強い群でのみ断続的に作動させます。蜂児圏が狭くなってきた、花粉の帯が薄くなってきた、あるいは薬剤処理を行う予定がある場合は、すぐに板を外して作動を止めます。シーズンの終わりには巣門トラップを外し、巣門板とネズミよけ格子を元に戻します。ボトムトラップを、板を外した状態で1年中付けたままにする養蜂家もいます。その場合は引き出しを空にして清潔に保ち、冬は巣門を狭めます。

金網付きの古いタイプの木製花粉トラップ(博物館の展示品)
古いタイプの木製花粉トラップ(博物館の展示品):金網付きの回収区画は、今日のトラップでも基本となる部品です。写真:Notafly / Wikimedia Commons · CC BY-SA 3.0

取り付けでよくある失敗

  • 上部巣門や内ぶたの穴を開けたままにする:蜂がトラップを迂回します。
  • 巣箱の寸法に合わないトラップを付ける:縁のすき間から蜂が出入りします。
  • 雄蜂の出口を閉じたままにする、あるいは出口のないトラップを使う。
  • 慣らしをせずにいきなりトラップを作動させる:巣門で長く滞留が起こります。
  • 雨よけのないトラップを傾斜のない巣箱に付ける:引き出しに水がたまります。

よくある質問

花粉トラップを付けるとき、上部巣門は閉じるべき?

はい。トラップ以外に開いている出入り口があると、蜂はトラップを迂回してしまいます。

ボトムトラップと巣門トラップ、どちらが巣箱に合う?

巣門トラップは付け外しが簡単なので、群数が少ない場合に実用的です。ボトムトラップは引き出しが大きく雨にも強いですが、取り付けには巣箱を持ち上げる必要があります。

花粉トラップを巣箱にずっと付けておいてよい?

板を外して作動させていない状態なら付けたままでもかまいませんが、作動させたまま付けっぱなしにしてはいけません。断続的に使うことで、群に必要な花粉が確保されます。

トラップを付けると、蜂が巣門に滞留するのはなぜ?

新しい出入り口に慣れる途中だからです。数日間、板を開いた状態で慣らし、暑い日には追加の換気を行うと滞留が減ります。

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