害虫・害獣対策用品

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害虫・害獣から巣箱を守る製品とは、巣箱をネズミ、スズメバチ、アリ、キツツキ、クマ、スムシ(ハチノスツヅリガ)から物理的に守るための用具です。巣門の調節器、ネズミよけ金具(マウスガード)、スズメバチ用の巣門ガード、アリよけ、金網のケージ、電気柵、巣板保管庫での防護方法などがあります。適切な時期に取り付けた簡単な障壁は、多くの場合どんな薬剤よりも効果的で安全です。巣箱の中や周囲では殺虫剤、毒餌、殺鼠剤を使いません。

なぜ物理的な防護なの?

巣箱は蜂蜜と蜜蝋でいっぱいの箱です。ここで使う化学物質はどれも蜂蜜、花粉、蜜蝋に移る可能性があり、蜂そのものを殺すこともあります。そのため害虫・害獣への最初の、そして多くの場合唯一の選択肢は物理的な障壁です。蜂は通れても害虫・害獣は通れない隙間、よじ登れない障壁、越えられない柵です。適切な時期に取り付け、適切な時期に外すだけで十分です。

害虫・害獣被害の多い時期防護用品取り付け時期
ネズミ、ドブネズミ、トガリネズミ秋〜冬穴あき金属製のネズミよけ金具、狭い巣門秋、蜂球ができる前
スズメバチ、クロスズメバチ類夏の終わり〜秋巣門の調節器、スズメバチ用巣門ガード(格子、トンネル、前面の網)被害が始まる前、夏の半ばから
アリ春〜夏巣箱台の脚の障壁(油、グリース、水の容器)アリの行列が見えたとき
キツツキ冬巣箱を囲む金網ケージ(亀甲金網)寒くなる前
クマ、アナグマ、イノシシ地域により1年中電気柵、頑丈な巣箱台、固定ベルト巣箱を設置したその日
スムシ(ハチノスツヅリガ)暖かい時期、保管庫で冷凍、風通しのよい保管、承認済みの生物製剤巣板を保管庫に入れる前

巣門の調節器:どの季節にも欠かせない基本用具

巣門の調節器(巣門を狭める器具)は、巣門の幅を調節する木製や金属製の部品です。狭い巣門は、群が門番蜂で守らなければならない範囲を小さくし、盗蜂、スズメバチ、冬の寒さから群を守ります。弱群、核群、病気が疑われる巣箱には欠かせません。

  • 選ぶとき:巣箱の巣門のサイズにぴったり合う必要があります。横に隙間が残ると防護が無駄になります。開口部を複数選べるタイプなら季節に合わせて調節できます。
  • 使い方:夏の終わりと冬は狭めます。主要な流蜜期や暑い日は巣門を広げましょう。そうしないと換気と出入りが妨げられます。
幅の違う開口部を持つ木製の巣門調節器
木製の巣門調節器:向きを変えることで狭い開口部か広い開口部かを選べます。 写真:Artic (Wikimedia Commons uploader) / Wikimedia Commons · CC BY-SA 3.0
白い巣箱の巣門に取り付けた調節器と巣門の蜂
巣門調節器を取り付けた巣箱。狭い巣門は門番蜂の防衛を楽にします。 写真:Marly @ Simply Living Happy / Wikimedia Commons · CC BY-SA 2.0

ネズミよけ金具の選び方と取り付け方は?

ネズミよけ金具(マウスガード)は、巣門全体を覆う金属の帯で、蜂は通れるがネズミは通れない大きさの丸い穴があいています。よく使われる金具の穴はおよそ9.5 mmです。秋、巣箱の中で蜂球ができる前に取り付け、春に花粉の運び込みが増えたら外します。金属の縁が花粉団子をこそげ落とすことがあるためです。

  1. 取り付ける前に、巣箱にネズミがいないことを確かめてください。いると中に閉じ込めてしまいます。
  2. 金具が巣門の幅全体を覆うように、釘か画びょうで固定します。
  3. 金具の下や横に隙間が残っていないか確認します。
  4. 冬の間、死んだ蜂が穴をふさいでいないか確認します。
巣門全体に取り付けた穴あき金属製のネズミよけ金具
巣門全体を覆うネズミよけ金具:蜂は丸い穴を通れますが、ネズミは入れません。 写真:APHA (National Bee Unit), Crown Copyright · Open Government Licence v3.0 (Crown Copyright)
丸い穴のあいた金属製ネズミよけ金具の帯
取り付け前のネズミよけ金具。穴は蜂が楽に通れて、ネズミは通れない大きさです。 写真:Wikimedia Commons / Wikimedia Commons · CC BY-SA 3.0
底板とその周りがかじられ、くずでいっぱいの巣箱
ネズミの被害:かじられた底板と巣板のくず。秋に適時ネズミよけ金具を取り付ければ、こうした事態を防げます。 写真:APHA (National Bee Unit), Crown Copyright · Open Government Licence v3.0 (Crown Copyright)

スズメバチ用の巣門ガード

モンスズメバチ(Vespa crabro)、ツマアカスズメバチ(Vespa velutina)、クロスズメバチ類は、夏の終わりに巣門で外勤蜂を狩り、弱い群を襲って蜜を奪います。防護のためには次の方法があります。

  • 巣門の調節器:最初の、最も安価な対策で、防衛を楽にします。
  • 格子やトンネル型の巣門ガード:蜂は通れてスズメバチは通れない隙間を持つ格子や短いトンネルは、盗蜂や巣箱への侵入を減らします。
  • 巣門前の金網(エプロン):巣門の前に少し距離をとって置く金網は、空中でホバリングして待ち構える捕食者が巣門に近づくのを難しくし、外勤蜂が飛び続けられるよう助けます。

これらのガードは空中での捕食を完全には防げませんが、群の「家の中の守り」を強めます。選択性のない甘い誘引剤や果物を使ったトラップは、ミツバチ、マルハナバチ、益虫まで捕らえてしまいます。使う場合は控えめに、巣箱から離して使いましょう。スズメバチの巣や餌場に殺虫剤を置かないでください。巣の駆除は自治体や専門の業者に依頼しましょう。

アリよけ

アリは巣箱の周りや上ぶたに巣をつくり、蜂蜜や死んだ蜂を運び出して群を悩ませることがあります。薬を使わない解決策は次のとおりです。

  • 巣箱台の脚の障壁:巣箱台の脚にグリース、ラノリン(羊毛脂)、ワセリンを輪状に塗ると、アリがよじ登れなくなります。ほこりや葉で橋渡しされると効かなくなるので、定期的に塗り直しましょう。
  • 水の容器:巣箱台の脚を水や油を入れた容器の中に立てる方法は、特に暑い地域で一般的です。
  • 橋渡しを断つ:巣箱に触れている草、枝、壁との接触をなくします。
巣箱台の脚に塗った黄色いグリースの障壁
巣箱台の脚に塗ったラノリンとワセリンの混合物:アリがよじ登るのを防ぐ、簡単で薬を使わない障壁です。 写真:Maja Dumat from Deutschland (Germany) / Wikimedia Commons · CC BY 2.0

クマ、アナグマ、キツツキへの対策

電気柵

クマのいる地域で最も効果的で一般的な解決策は、正しく設置し常に通電させた電気柵です。しっかりアースを取り、電線の下の草を定期的に刈り、シーズンを通して電圧を確認する必要があります。移動養蜂では、巣箱を設置したその日に柵を張りましょう。通電していない柵から一度入り込んで餌にありついた動物を、後から追い払うのはずっと難しくなります。柵の寸法については、メーカーや地域の経験豊富な養蜂家の助言に従ってください。

養蜂場を囲む多段線の電気柵
養蜂場の四方を囲む多段線の電気柵。一辺でも開いていれば、柵全体が役に立たなくなります。 写真:USDAgov / Wikimedia Commons · Public domain
巣箱の脇で碍子に取り付けた電気柵の電線
電気柵の電線と碍子(がいし)。電線の下の草を刈らないと電流が地面に漏れ、柵の効果がなくなります。 写真:USDA NRCS / Wikimedia Commons · Public domain

頑丈な巣箱台と固定ベルト

アナグマやイノシシは巣箱を倒したり、底板を掘ったりしようとします。地面から高く頑丈な巣箱台と、巣箱を台に固定するベルトで、こうした被害の大部分を防げます。

キツツキよけの金網ケージ

冬になると、地域によってはキツツキが木製の箱体に穴をあけて中の蜂を狙います。箱体に触れないように巣箱の周りに巻いた亀甲金網は、鳥がとまってつつくのを防ぎます。春には取り外します。

冬の間、亀甲金網で囲まれた巣箱
キツツキ対策として巣箱の周りに巻いた金網ケージ。金網は箱体に密着させず、鳥がとまってつつけないようにします。 写真:APHA (National Bee Unit), Crown Copyright · Open Government Licence v3.0 (Crown Copyright)

クマ、アナグマ、多くの野生動物や鳥は保護されています。殺したり、傷つけたり、毒を与えたりすることは違法です。毒餌やわなは、犬や他の動物、人にも危険を及ぼします。

スムシから巣板保管庫を守る

スムシ(ハチノスツヅリガ)が強い群で問題になることはまれで、本当の被害は保管中の巣板と弱い群で起こります。防護の方法は次のとおりです。

  • 冷凍:保管前に巣板を冷凍庫(–15 °C以下)に少なくとも2日間入れると、卵を含むすべての段階が死にます。
  • 風通しのよい明るい保管:スムシは暗くてよどんだ空気を好みます。箱体を交互に(井桁状に)積んで空気の流れをつくりましょう。
  • 承認済みの生物製剤:一部の国では、Bacillus thuringiensisを主成分とする承認製品を、ラベルに従って保管する巣板の幼虫対策に使います。
  • ナフタリンなどの防虫剤は使わない:蝋や蜂蜜に残留が続き、蜂にも有害です。
スムシの幼虫の糸で覆われた巣枠
空になった巣箱でのスムシの深刻な被害:巣枠が糸と幼虫のトンネルでいっぱいです。無防備に保管した巣板は、すぐにこうなってしまいます。 写真:APHA (National Bee Unit), Crown Copyright · Open Government Licence v3.0 (Crown Copyright)
スモール・ハイブ・ビートル(Aethina tumida)は、トルコでは届出義務のある害虫です。底板や巣枠の間に置く溝付きや油入りの巣箱内トラップは、監視と調査のためだけのものです。疑わしいときは自己判断で薬剤を使わず、巣箱や用具を動かさずに、家畜保健衛生所に届け出てください。

よくある質問

ネズミよけ金具はいつ付けて、いつ外す?

秋、夜が冷え込み始めて巣箱の中で蜂球ができる前に付け、春に花粉の運び込みが増えたら外します。

アリ対策に巣箱の周りへ薬をまいてもいい?

いいえ。アリ用の粉剤や殺虫剤は蜂にも害を与え、蜂蜜に移ることがあります。巣箱台の脚にグリースを塗るか、水の容器の障壁を使いましょう。

スズメバチに最も効果的な製品は?

巣門の調節器と、蜂は通れてスズメバチは通れない巣門ガードが最も安全な選択肢です。選択性のないトラップや毒餌は他の生き物にも害を与えます。

クマ対策には高い巣箱台で十分?

いいえ。クマは高い台やケージも乗り越えます。唯一の効果的な解決策は、定期的に手入れした電気柵です。

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