ダニ計数ツール

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バロア計数用具とは、群のVarroa destructor(ミツバチヘギイタダニ)の寄生量を測るための簡単な道具です。底板トレイ(落下ダニトレイ)、洗い出し容器、粉糖用の瓶、計量カップ、蜜蓋フォーク、ルーペなどがあります。適切な道具で毎回同じ方法で数えれば、処置が必要かどうか、処置が効いたかどうかがわかります。このページでは道具を紹介します。方法の詳細としきい値は「バロアのモニタリング方法としきい値」のページにあります。

バロアを数えるにはどんな道具が必要?

始めるのに高価な装置は要りません。巣箱のそばで一貫した結果を得るための典型的な計数セットは次のとおりです。

  • 底板トレイ(落下ダニトレイ):網底の下に差し込み、落ちたダニを受ける白い板。
  • 洗い出し容器:アルコールや洗剤入りの水で蜂を洗うための、中にふるいが付いたふた付きの二重容器。
  • 粉糖用の瓶:網ぶた付きの瓶。蜂を殺さずに数えるためのもの。
  • 計量カップ:約300匹の蜂(約120 ml、コップ半分より少し多い量)を毎回同じ量だけ取るためのもの。
  • 大きなたらいやトレイ:巣枠から蜂を振り落とし、隅に集めるためのもの。
  • 蜜蓋フォーク:有蓋の雄蜂児を開けて蛹を見るためのもの。
  • 白い容器、こし網、ルーペ、懐中電灯:ダニを見やすくして数えるためのもの。
  • 記録ノートやアプリ:日付、巣箱、方法、結果を記録するためのもの。

底板トレイ:自然落下を見守る

底板トレイは、網底(スクリーン底板)の下に差し込む、多くは白いプラスチックや塗装した鉄板の板です。ダニは自然に、あるいは処置の後に落下し、網が蜂のトレイへの接近を防ぎます。トレイの表面に薄く油やワセリン、粘着シートを塗っておくと、ダニが風で飛ばされたりアリに運ばれたりしません。

  • 選ぶとき:底板に隙間なく収まり、出し入れしやすいこと。方眼線が入っていると数えやすくなります。
  • 使い方:数日置いて落ちたダニを数え、日数で割って1日あたりの平均落下数を求めます。
  • 限界:落下数は群の大きさ、蜂児の量、季節によって大きく変わります。傾向の把握や処置後の効果の確認には適していますが、処置の判断にはそれだけでは不十分です。
巣箱から引き出した白い底板トレイを調べる養蜂家
底板トレイを使えば、巣箱を開けずにダニの落下を見守れます。トレイは毎回同じ日数の間隔で読みましょう。 写真:APHA (National Bee Unit), Crown Copyright · Open Government Licence v3.0 (Crown Copyright)
処置後にくずでいっぱいになった2枚の白い落下トレイ
プラスチック製の落下トレイ:白い面が濃い色のダニを見やすくします。処置の前に入れておけば、製品の効果もわかります。 写真:Einebillion / Wikimedia Commons · CC BY 4.0

底板トレイでダニを見分けるには?

トレイにはダニのほかに、蝋くず、花粉団子、蜂の体の破片、糞もたまります。バロアの雌成虫は赤褐色で横長の楕円形、縁がなめらかでつやのある約1〜2 mmの粒です。裏返っていれば脚が見えます。明るい色の蝋くずや黄色〜オレンジ色の花粉団子と混同しないようにしましょう。ルーペやスマホカメラのズームがとても役立ちます。

底板のくずの中にある茶色い楕円形のバロアダニ
トレイの拡大:茶色で楕円形、縁のなめらかな粒がバロアです。明るい色の蝋くずやオレンジ色の花粉団子はダニではありません。 写真:Modestus~svwiki / Wikimedia Commons · CC BY-SA 4.0
マッチ棒の横に並んだ花粉団子、蝋片、翅、1匹のバロアダニ
大きさの目安のマッチ棒:上段に花粉団子、下に翅、透明な蝋片、そして右端に小さな暗赤色のバロアダニ。 写真:No machine-readable author provided. Waugsberg assumed (based on copyright claims). / Wikimedia Commons · CC BY 2.5

洗い出し容器:最も信頼できる計数

洗い出し容器は、はめ込み式の2つの部分からなります。上の部分のふるいが蜂を受け止め、ダニは液体とともに下の透明な部分へ落ちます。約300匹の蜂をアルコールか台所用洗剤入りの水の中で少なくとも1分間振り、ダニを数えて3で割ると蜂100匹あたりのダニ数が求められます。試料にした蜂は死にますが、その代わりこの方法で最も正確で再現性の高い結果が得られます。

  • 選ぶとき:下の部分が透明で、ふたがしっかり閉まり、蜂は通さずダニは楽に通るふるいがあり、300匹分の目盛り線が付いた容器が便利です。
  • 手作り:ふた付きのプラスチック容器2つと金網のこし器でも作れます。大切なのは毎回同じ量の蜂を取ることです。
  • ヒント:蜂をもう一度洗うと、1回目で取りこぼしたダニも回収できます。
透明な管にたまった赤褐色のバロアダニ
洗い出し後に透明な部分にたまったダニ。明るい背景では赤褐色のダニが簡単に数えられます。 写真:Forest and Kim Starr / Wikimedia Commons · CC BY 3.0 us

粉糖用の瓶:蜂を殺さずに数える

網ぶたや穴あきのふたの付いた瓶に約300匹の蜂を入れ、粉糖を加えて1分ほどゆっくり回転させます。数分置いてから瓶を逆さにして白い容器に振り出すと、ダニが粉糖とともに落ちます。水を少し加えると粉糖が溶けてダニが見やすくなります。蜂は巣箱に戻します。

アルコール洗いに比べるとダニの回収率がやや低く、湿った天気では粉糖が固まって効率が落ちます。蜂を殺したくない人には妥当な選択肢ですが、常に同じ方法を使いましょう。そうしないと結果を比較できません。

採取用具:正しい蜂を取る

計数の正確さは、どこから試料を取るかにかかっています。ダニは育児蜂(内勤蜂)に最も多く付いているため、試料は開放蜂児のある巣枠から取ります。まず巣枠に女王蜂がいないことを確かめ、蜂を大きなたらいに振り落とし、たらいを軽くたたいて蜂を隅に集め、計量カップで取ります。

育児枠から透明な容器に蜂の試料を取る様子
蜂の試料は、育児蜂が多い蜂児のある巣枠から取ります。まず巣枠に女王蜂がいないことを確認します。 写真:APHA (National Bee Unit), Crown Copyright · Open Government Licence v3.0 (Crown Copyright)

蜜蓋フォーク:雄蜂児を開ける

バロアは、有蓋期間が長い雄蜂児を好みます。蜜蓋フォークを目がピンク色の時期の有蓋雄蜂児に刺し、一気に引き抜くと、白い蛹の上の赤褐色のダニが簡単に見えます。100房ほど開けて、そのうち何房にダニがいたかを記録します。すばやい早期警戒の道具ですが、結果を蜂100匹あたりのダニ率に換算することはできず、雄蜂児のない時期には使えません。

有蓋雄蜂房に刺し込まれる蜜蓋フォーク
蜜蓋フォークをドーム状の蓋の雄蜂房に刺し込み、蛹を引き出します。 写真:APHA (National Bee Unit), Crown Copyright · Open Government Licence v3.0 (Crown Copyright)
フォークに刺さった白い雄蜂の蛹の上の濃い色のダニ
明るい色の蛹の上では暗赤色のダニがよく目立ちます。複数の蛹にダニがいれば寄生量は多いといえます。 写真:APHA (National Bee Unit), Crown Copyright · Open Government Licence v3.0 (Crown Copyright)

道具の比較

道具蜂は死ぬ?結果の種類最適な用途注意点
洗い出し容器はい(約300匹)蜂100匹あたりのダニ数処置の判断、処置後の確認女王蜂が試料に混じらないように
粉糖用の瓶いいえ蜂100匹あたりのダニ数(やや低め)蜂を殺さない定期測定湿気で効率が落ちる
底板トレイいいえ1日あたりの落下数傾向の把握、処置の効果蝋や花粉をダニと見誤る
蜜蓋フォーク雄蜂児が死ぬ定性的シーズン初めの早期警戒雄蜂児がなければ使えない

手入れ、衛生、よくある失敗

  • 清掃:トレイは読むたびにこそげ落として洗い、油や粘着層を新しくします。洗い出し容器とふるいはすすいで乾かします。
  • 衛生:病気が疑われる巣箱で使ったたらいや容器は、別の巣箱に移る前に洗います。
  • 一貫性:同じ計量カップ、同じ方法、同じ日数間隔を使います。
  • 失敗:継箱や蜂児のない巣枠から試料を取ると、結果が実際より低く出ます。
  • 失敗:1群だけを数えて養蜂場全体に当てはめること。群ごとに測る必要があります。
  • 失敗:処置の後に数え直さないこと。薬剤抵抗性は処置前後を比べて初めて気づけます。
1年で最も重要な計数は、主要な流蜜が終わる夏の終わりです。越冬蜂はこの時期に育ちます。8〜9月のダニの量が、春に何群が生き残るかを大きく左右します。

よくある質問

バロアを数えるのに最も正確な道具は?

アルコールや洗剤入りの水を使う洗い出し容器が最も正確な結果を出します。蜂を殺したくなければ粉糖用の瓶、傾向を見るには底板トレイを使います。

底板トレイは何日置けばいい?

通常は数日置き、総落下数を日数で割ります。期間が長くなるとアリやくずで数えにくくなるので、毎回同じ期間にしましょう。

蜂300匹はどうやって量る?

約120 mlの量がおよそ300匹に相当します。目盛り線の付いた計量カップを使い、毎回同じカップを使ってください。

スマホでダニを数えられる?

底板トレイの写真からダニを数えるアプリや自動計数装置があります。便利ですが、蝋や花粉のくずと混同することがあります。ときどき目で結果を確認しましょう。

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