農地と養蜂

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農地と養蜂の関係は、ヒマワリ、ナタネ、ワタ、アルファルファ、イガマメ、柑橘類のような広い作付地が、短期間にきわめて豊富な蜜と花粉をミツバチに提供することにもとづいています。同じ畑が一週間で巣箱を蜜で満たし、翌週には農薬散布で蜂群を中毒させることもあります。このページでは、主な畑作物の養蜂上の価値、開花期、はちみつの特徴、農薬中毒への対策を解説します。

農地は養蜂家に何をもたらすのか?

  • 集中度:広い面積で一斉に咲く単一の作物は、短期間に非常に高い採蜜量をもたらすことがあります。
  • 予測しやすさ:播種日がわかっているので開花を予測でき、転地の計画が立てられます。
  • 単花蜜:ヒマワリ、柑橘類、ワタなどのはちみつは別に採蜜し、その名前で販売できます。
  • 受粉収入:ウリ科作物、採種栽培、一部の果物・野菜の産地では、生産者が受粉のために料金を支払います。
満開の広大なヒマワリ畑
満開のヒマワリ(Helianthus annuus)畑。トラキア地方の7~8月は、養蜂家にとって一年で最大級の流蜜期の一つです。写真:CarmineMedia / Wikimedia Commons · CC BY-SA 2.0

主な畑作物とその養蜂上の価値

表の時期はトルコにおけるおおよその範囲で、地域、播種時期、品種、その年の天候によって変わります。二期作として播かれた作物は、同じ県内でも主作物と何か月もずれて咲くことがあります。

作物開花期(目安)蜜/花粉はちみつの特徴
ヒマワリ(Helianthus annuus)6月~8月(トラキアでは7月が中心)蜜は品種により中~良、花粉は豊富黄金色、非常に速く結晶化する
ナタネ(Brassica napus)4月~5月蜜・花粉とも良好ごく淡い色、数日~数週間で固まる
ワタ(Gossypium)7月~9月花内蜜腺と花外蜜腺から良質な蜜。花粉は大きく、あまり集められない淡い色、速く細かい粒子で結晶化する
アルファルファ(Medicago sativa)5月~9月(刈り取りの合間)高温乾燥時に良質な蜜淡い色、中程度の速さで結晶化する
イガマメ(Onobrychis viciifolia)5月~6月蜜は非常に良好、花粉は良好淡い色、軽くさわやかな香り
ソラマメ属(Vicia)4月~6月花と托葉の蜜腺から蜜多くは百花蜜に混ざる
柑橘類(Citrus)3月~4月(地中海地域)蜜は非常に豊富、花粉は中程度ごく淡い色、花の香り、細かい粒子で結晶化する
ウリ科(Cucurbita など)6月~8月蜜と大きな花粉百花蜜に混ざる。本来の価値は受粉
ソバ(Fagopyrum esculentum)夏蜜は良好、午前中に分泌濃い色、甘味が強く独特

ヒマワリ

トルコでは特にトラキア地方(テキルダー、エディルネ、クルクラレリ)のほか、中央アナトリアやチュクロヴァ平野でも広く栽培されています。蜜の出方はハイブリッド品種、土壌水分、気温によって大きく異なり、畑は満開でも流蜜が弱い年もあります。ヒマワリのはちみつはブドウ糖が多いため非常に速く結晶化します。巣房の中で固まる前に採蜜してください。長期間ヒマワリだけに置かれた蜂群は、花粉が偏るため弱ることがあります。

ヒマワリの花盤で働くミツバチ
ヒマワリの花盤の縁で、開いた筒状花から蜜を集めるミツバチ。花盤は数日かけて外側から内側へと咲き進みます。写真:Ed Wilson / Wikimedia Commons · CC BY 4.0
ナタネの花で蜜を集めるミツバチ
ナタネ(Brassica napus)の花に来たミツバチ。ナタネのはちみつは非常に速く固まるので、採蜜を遅らせてはいけません。写真:Ivar Leidus / Wikimedia Commons · CC BY-SA 4.0

ナタネ

春に咲くナタネは、蜂群がまだ発達途中の時期に豊富な蜜と花粉をもたらします。よいナタネの流蜜は蜂群を大きくし、はちみつも残してくれます。ブドウ糖の割合が高いため非常に速く結晶化します。蜜蓋がかかった巣脾やかかり始めた巣脾は遅れずに搾ってください。そうしないとはちみつが巣房の中で固まり、遠心分離できなくなります。ナタネ畑では開花期に害虫防除の散布がよく行われるため、散布日程の把握が欠かせません。

ワタ

チュクロヴァ、エーゲ海地方(アイドゥン、イズミル)、南東アナトリア(シャンルウルファ)では、晩夏の重要な蜜源です。ワタは花の中だけでなく、葉や花を包む苞葉にある花外蜜腺からも蜜を分泌します。花粉粒は大きくとげがあるため、ミツバチはワタの花粉をあまり集めません。そのためワタで働く蜂群には別の花粉源が必要です。ワタは畑作物の中でも農薬散布が最も多いものの一つで、ワタ産地での養蜂は生産者との密接な連絡なしには非常に危険です。

黄色いワタの花の中で働くミツバチ
ワタ(Gossypium)の花の中のミツバチ。一つの花が開いているのは一日だけですが、畑は何週間も新しい花を咲かせ続けます。写真:B. Phalan / Wikimedia Commons · CC BY 4.0
白いワタの花と葉
咲いたワタの花(Gossypium hirsutum)。花弁の基部の濃い斑点と、大きく切れ込んだ葉が特徴です。写真:Matt Berger / Wikimedia Commons · CC BY 4.0

アルファルファ、イガマメ、ソラマメ属

アルファルファ(ムラサキウマゴヤシ、ルーサン)は高温で乾燥した気候でよく蜜を出します。ただし花には「トリッピング」と呼ばれる仕組みがあってミツバチには扱いにくく、ミツバチはしばしば花の横から蜜を吸い、受粉にはあまり貢献しません。飼料用には開花の初めに刈り取られるため、蜜源として続くのは刈り取りの合間と採種用の畑だけです。

イガマメは特に東部・中央アナトリアで飼料作物として栽培され、ミツバチにとって最も価値の高いマメ科植物の一つで、5~6月に豊富な蜜を出します。ソラマメ属の植物(オオヤハズエンドウ、ビロードクサフジ)は、花に加えて葉の付け根の托葉にある蜜腺でもミツバチを養います。

ピンクのイガマメの花で蜜を集めるミツバチ
イガマメ(Onobrychis viciifolia)の花に来たミツバチ。筋の入ったピンクの花穂ですぐに見分けられます。写真:Stephan Mende / Wikimedia Commons · CC BY 4.0
シロバナシナガワハギの花に来たミツバチ
シロバナシナガワハギ(Melilotus albus):畑の縁や休耕地に生え、長く咲き続ける価値の高い蜜源植物です。写真:Steve DeGrace / Wikimedia Commons · CC BY 4.0

柑橘類

地中海沿岸(アダナ、メルシン、ハタイ、アンタルヤ)では、オレンジ、レモン、マンダリンの果樹園が3~4月に非常に豊富な蜜を出します。柑橘のはちみつはごく淡い色で、はっきりした花の香りがあり、細かい粒子で結晶化します。開花期の害虫防除や、一部の種なしマンダリン品種で生産者がミツバチを望まないことは、前もって話し合っておくべき点です。

レモンの花に近づくミツバチ
レモン(Citrus limon)の花と、近づいてくる働き蜂。柑橘の花はろう質の白い花で、強い香りがあります。写真:Jonathon Coombes / Wikimedia Commons · Public domain

農地には養蜂家にとってどんなリスクがあるのか?

短く急激な蜜源

単一作物の農業では開花が数週間続いた後、景観から花がすっかり消えます。蜂群は豊富な状態から欠乏へと突然移り、この移行が盗蜂を引き起こし、貯蜜は急速に減っていきます。

農薬散布

これが最大のリスクです。被害は大量死だけではありません。致死量に満たない量でも、方向感覚、学習、蜂児の発育が損なわれることがあります。帰り道がわからなくなった外勤蜂は巣箱に戻りません。死骸は見えませんが、蜂群はその蜂を失っているのです。薬剤処理した種子の播種時に舞い上がる粉じんも、周辺の花や水を汚染することがあります。

偏った栄養と野草の消失

単一作物の花粉は不完全な栄養パッケージです。除草剤で畑の縁の花までなくなると、蜂群は十分に食べているように見えても弱っていきます。

農薬中毒はどうすればわかり、どう対処すべきか?

次のような症状があれば中毒を疑います。

  • 巣箱の前や中での突然の大量死
  • 震える、回転する、飛べない、動きの協調が乱れた蜂
  • 口吻を伸ばしたまま死んでいる蜂
  • 外勤蜂の勢力が急に減り、巣箱に若い蜂だけが残る
  • 同じ蜂場や周辺の蜂場の多数の蜂群で同時に見られる症状
  1. 記録する:写真と動画を撮り、日付、時刻、場所を書き留めます。
  2. サンプルを採る:死んだばかりの蜂をたっぷり清潔な容器に集めて冷凍します。必要なら花、巣脾、花粉のサンプルも採ります。
  3. 届け出る:家畜保健衛生所に連絡し、村・地区の長や証人とともに調書を作成します。
  4. 蜂群を支える:きれいな水と、必要なら給餌を与えます。散布地の近くから移動させることも検討します。

農薬散布のリスクはどうすれば減らせるか?

  • 規則を根拠にする:トルコの養蜂規則では、生産者は防除の前に地域の農業当局と村・地区の長に知らせ、散布計画を周辺の養蜂家に事前に周知することになっています。養蜂家の側にも、蜂場を散布地から離しておくよう配慮し、地域の散布計画を確認することが求められます。
  • 生産者と直接話す:これが最も効果的な対策です。電話番号を渡し、散布日を事前に知らせてもらいましょう。
  • 距離:巣箱は畑のすぐ縁ではなく、できれば少し下がった位置の、風が薬剤を運ばない側に置きます。
  • 水:蜂場にきれいな水を置き、ミツバチが畑の汚染された水たまりに行かないようにします。
  • 危険な時期は離れる:集中的な散布が予想される時期に蜂群を一時的に移動させる方が、損失を埋め合わせるより安くつくことがほとんどです。
花の咲いたルリジサ畑の縁に置かれた巣箱
受粉のため、花の咲いたルリジサ(Borago officinalis)畑の縁に置かれた巣箱。畑に面し、車で近づける位置に一列に並んでいます。写真:APHA (National Bee Unit), Crown Copyright · Open Government Licence v3.0 (Crown Copyright)

農地への転地はどう計画すべきか?

農地に蜂群を持ち込む養蜂家は、次の問いに前もって答えておく必要があります。

  1. 開花はいつ始まりいつ終わるか?播種日と品種を確認します。
  2. 散布日程はどうなっているか?誰が、いつ、どの系統の製品を使うのか?
  3. 採蜜はどうするか?ナタネとヒマワリのはちみつはすぐ固まります。採蜜器具と容器を用意しておきます。
  4. その後、蜂群はどこへ行くか?蜜源が尽きると盗蜂と欠乏が始まります。次の蜜源か給餌の計画を立てておきます。

多くの作物で受粉が収量と品質を高めることを生産者に伝えるのが、農薬散布について協力関係を築く最良の方法です。ミツバチから利益を得ている生産者は、ミツバチを守ることにより積極的になります。

よくある質問

ヒマワリのはちみつはなぜこんなに早く固まるの?

ブドウ糖の割合が高いからです。これは品質の欠点ではなく、このはちみつの自然な性質です。巣房の中で固まる前に採蜜し、搾った後にクリームはちみつに加工するのがよい解決策です。

アルファルファ畑からはちみつは採れる?

高温で乾燥した地域では良質な蜜を出しますが、飼料用に早く刈り取られるため蜜源は長続きしません。最もよく採れるのは採種用の畑と、刈り取りの合間の開花からです。

ワタの産地で養蜂はできる?

できますし、よいはちみつも採れます。ただしワタは農薬散布が多い作物です。生産者との継続的な連絡、きれいな水、危険な週に蜂群を遠ざける計画なしに行うべきではありません。

農薬中毒のサンプルはどう保管すればいい?

死んだばかりの蜂を清潔でラベルを付けた容器か袋に入れて冷凍し、すぐに所轄の機関に引き渡してください。日付、場所、証人の情報も添えます。

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